哲学的思考力

【社会人必見】意見の通し方

  • 「上司に相談しても何もかわらない、、、」
  • 「チーム内で意見をするけど通らない、、、」
  • 「会社が社員の意見に耳を傾けない、、、」
  • 「犬が言うことをきかない、、、」
  • 「自分の意志を通すことを諦めてる、、、」

日々の生活で自分の意見が通らないことは多いです。
もっと効率のいいやり方があったり、直したほうがいいところというものはたくさんあるのになぜ耳を傾けないのでしょうか?

なぜ意見が通らないのか

昔ある国に賢者がいました。 その賢者は国を良くするための正しい理論を持っていました。

賢者はその理論を国王に説明するためにどうしたかとうと、まず料理人になりました。 料理人になって、しっかりと働き、王の信頼を得た後に、やっと国を良くするための意見を王に進言しました。

すると王は信頼しているその賢者の意見を聞き入れました。そのおかげで国は中国の覇者となることに成功しました。

逆に異なる賢者たちは十分な信頼を得る前から、遠慮なくどんどん王に進言した結果、あるモノは鞭で打たれ、ある者は殺されてしまいました。 正しいことを真剣したにも関わらず、こんなひどい仕打ちを受けてしまいました。

人は意見を聞き入れる際に、「正しい」か「正しくない」かで判断するのではなく、意見をいった人を「好き」か「嫌い」かで判断するということです。

あなたも経験があると思いますが、ネットの著名口コミより友人、または好きな有名人のアドバイスを聞いてものを購入したりすることのほうが多いのではないでしょうか。

人が耳を傾ける本質は、正論ではなく感情の部分にあることが分かります。

信用と信頼

それでは信頼とは何なのでしょうか。
また、どのようにすれば人から信頼をされるのでしょうか。

信用

相手の時間を買うことが信用です。
相手が時間を使うような事(資料作りなど)を代わりにやることで、相手に時間を与えることが出来ます。
その時間の量と信用の量は比例して高くなります。
逆に、頼まれた仕事でミスをして、相手の時間を奪う(チェック時間や謝罪対応など)ことを信用を失うことになります。
つまり、相手の時間を増やすため、行動することが信用となります。

信頼

相手と共に同じ目的に使った時間が信頼です。
目的を達成するために、失敗体験、成功体験、課題解決など様々な経験をします。
その様々な体験を共有した時、初めて信頼が生まれ、共有した時間が長いほど信頼します。
それ以外では信頼関係は生まれないので注意しましょう。

まとめ

韓非子の一言

およそ、君主に説くことの難しさは、君主に説くほどの内容を自分でわきまえることが難しいというのではない。

また、自分の意向をはっきり伝えるまでに弁舌をふるうことが難しいというのでもない。

さらに自分の重いどおりに自由自在に弁じたてて語りつくすことが難しいというのでもない。

およそ説くことの難しさは、説得しようとする相手の心を読みとって、こちらの説をそれに合わせることができるかというところにある。

12篇 「説難」より

現代に言い換えると、意見を言うための勉強が難しいわけでもなく、伝えるための勉強も難しいわけではない。最も難しいのは、相手の意向に自分の意見を合わせられるか。という感じです。

意見を通したいならまずは信頼されるための行動をしましょう。
冒頭の物語にもあった「王の信頼を得た後」がとても重要です。
意見はすぐ言うものではなく、状況とタイミングが必要ということです。

筆者の一言

いかがでしたでしょうか。
私もこの方法を常に実践して仕事をしています。
この方法でもう一つメリットがあり、信頼を得るまでは基本従順な対応をしてるので、相手の意見を聞き入れたり、その中でもいい方法がないかなど、自分とは別の視点でものごとの観点を捉えることができます。
その経験で自分の意見に固執することなく、柔軟な発想が生まれたりします。
人間は思考を持った特殊な生物です。
良いか悪いかはすぐに判断するのではなく、色々な角度から考察すると楽しい人生がおくれると思います。

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