なぜ他人と比べてしまうのか
職場やSNSで相手のプロフィールを知った時、自分と比べてしまうことがあります。
- 「自分よりいい大学を卒業している、、、」
- 「自分は未婚だけど相手は結婚してる、、、」
- 「あの人の年収が同世代と比べると多い、、、」
- 「フォロワーが多い、、、」
- 「有名人にフォローされてる、、、」
こんな風に日々自分と誰かを比較して劣等感を抱いてしまうことはありますか。
そのようなことを通称「劣等コンプレックス」といいます。
ステイタスとパフォーマンス
ではそのコンプレックスとはどの部分に感じているのでしょうか。
大半の人がその人の「ステイタス」と比べてるのではないでしょうか。
- 超大手に就職してる
- 有名大学を卒業してる
- 年齢
- 結婚
- お金持ち(高級車や高級腕時計など)
人は優位性を求める生物です。
他人の経歴や肩書とどうしても比較してしまいます。
しかし、今後の社会ではそのようなことで優位性が決まることはありません。
いま成果を上げれてるか。今を一生懸命こなしているかの「パフォーマンス」で評価される時代になってきてます。
終身雇用・年功序列の制度より、実力主義・能力主義の考え方が増えてきてます。
- 「である」=ステイタスの価値観
- 「する」=パフォーマンスの価値観
フロー体験
心理学者チクセントミハイは、どうしたら幸福になれるかをテーマに、人が生きていることを実感し、自己肯定感を感じられるのは「難易度の高いタスクに、自分自身が高いスキルを持って実行することが大事」であると結論付けました。
難易度の高いタスクは、失敗することも容易に想像でき、そもそも挑戦する気になれません。
かといって、今のスキルで処理できるタスクは、気楽にでき、無理に難しいタスクに挑戦しなくてもいいです。
しかし、チクセントミハイは、そのできるかできないかのタスクに対して、自分のスキルを駆使して成功に向けて没頭する状態を「フロー状態」と提唱しました。
生きている手応えや「自分は有能だ」という自覚は、「フロー体験」をすることで得られます。
「フロー経験」を経験を日々「する」(パフォーマンス)ことを実感していないと、過去に獲得した「〇〇である」(ステイタス)と比べてしまうのです。
まとめ
「フロー体験」をしている間は、他人の存在はもちろん、自分の存在さえも忘れられている。
「フロー体験」は自分の能力以上のタスクに挑戦することで得ることができます。
人のステイタスと比較するのではなく、今の行動(パフォーマンス)に集中することで余計な雑念がなくなり、自然と幸福を感じていけるはずです。
「最良の瞬間は
ミハイ・チクセントミハイ「フロー体験 喜びの現象学」
困難ではあるが
価値ある何かを達成しようとする過程で
心身を限界にまで
働かせきっている時に生じる」。
筆者の一言
人はなぜ比較するのかを考えた時に、「同じ種類」だからと考えます。
自分と他人は比較するけど、自分と動物とは比較しませんよね?
目の前に2つのパンがあったら、少しでも大きい方を取ろうとします。
ではパンとごはんが置いてあったら、食べたい方を取ります。
その場合、前者はパン同士を比べてしまいますが、後者は少し違います。
このように無意識レベルで比較をするのでコントロールすることが難しい話です。
しかし、同じパンでも焼きたてのほうが美味しいと思いませんか?
焼きたてとは今さっきまでオーブンにはいってたパンとした時に、人間も同じ場所でとどまって威張ってるのではなく、チャレンジし続けてる人の方が失敗してようが美しいと思います。
そのような人間になっていきたいものです。